Windowsでは、
ネットからソフトの圧縮ファイルをダウンロードして、解凍して、インストーラーを起動して、いろいろ設定して初めて使えるようになりますが、Ubuntu10.10はそんな面倒なことが一切ありません。Windows文化に染まっていると、インストーラーを起動しようとしても何もしてくれないので、最初は戸惑います。
上の写真は、私がWindowsの作法でThunderbirdをダウンロード、解凍して、インストールしようとして失敗している場面です。正直、「exeファイルどこ?」とか思ってました。すみませんすみません。Windowsの面倒臭い文化は忘れることにします。Windowsを再び使う日が来るまでは。
Ubuntuでは
インストールする方法は3種類あるようです。
1.コマンドラインを使う
この方法は実のところ、滅多に使いません。
ただし、市販のDVDを視聴することができるようにするときには使います。
これはUbuntuが悪いというわけではないでしょう。どー考えたって、ユーザーの利便性を犠牲にして権益を守りたい著作財産権所有者(社)たちのせいです。こっちは金払ってDVDを買っているのにヒドイ話です。というか、違法コピーをやっている連中のほとんどはWindowsユーザーじゃねーの?って思うんですけどね。
2.Synapticパッケージ・マネージャを使う
ソフトのインストール方法をぐぐったときに出てくるのは、このSynapticを使う方法と、コマンドラインを使う方法がほとんどです。
Synapticパッケージ・マネージャは、画面上部の設定メニューから起動します。
すると、まずパスワードの入力を求められます。
ここで入力するのはUbuntuをインストールしたときに設定したパスワードです。
Ubuntuがウイルスの影響を受けにくいのは、システムの改変が困難だからなのだそうです。
インストールの時だけではなく、画面がスリープした状態から使おうとするときにも、必ずパスワードの入力を求められます。
何となく、WindowsVistaで、なにかする度に「あなたが操作したのですか?」と聞いてくるのを彷彿とさせますが、あんな無闇なものではありません。
OKさえクリックしてしまえばどうとでもしてしまえるVistaと違い、Ubuntuは、席を外している間に、誰かにキーロガーを仕込まれるという心配もないですね。
パスワードを入力したら、簡単な説明が表示されます。初めての私にはありがたい。
なお、インストールするソフトのパッケージは、目的のメインのソフトを選択すると、関連するものを自動的に選択してくれます。
一つのパッケージに限らず、Synapticでは複数のソフトを同時にインストールできるようです。便利ですね。
さて、3万を超えるソフトから目的のものを探し出すには、まず検索する必要があります。必要なソフトについては、検索するなりして名前を調べておき、検索ボックスに入力します。
なお、途中まで入力するだけで、候補が出てきます。
目的のソフトのチェックボックスをクリックし、
あとはダウンロードからインストールまで勝手に進めてくれます。
Windowsのインストーラの場合、名前や住所、勤務先やらメールアドレスなどの個人情報の他、ソフトのシリアル番号の入力、時にはインターネットを介してのアクティベーション作業など、面倒な手続きがたくさんありますが、Ubuntuではそれらの面倒は一切ありません。
3.Ubuntuソフトウェアセンターを使う
初心者にはこれが一番だと思います。
Synapticの方は、使用するソフトと、そのソフトの動作に必要な別のソフトを個別に選択(Ubuntu10.10では自動的に選択されます)しますが、このソフトウェアセンターの方では、ユーザーが見えないところでそれらも自動的に収集してくれるようです。つまり、機能的にはSynapticと(おそらく)同じ。
ユーザーとしては、「このソフトが欲しい」という操作をするだけでよく、「何で他のソフトも選択されちゃってるの?このソフトは選択しなくてOK?」なんて戸惑うことも一切ありません。まさにUbuntu。
ソフトウェアセンターは、画面左上のUbuntuのマーク、あるいは「アプリケーション」をクリックすると、メニュー最下段に出てきます。
これをクリックすると、ソフトの選択画面になります。
ここでも、検索は必須です。左側のメニューにある、「ソフトウェアの入手」という項目が選択されている状態で検索すると目的のソフトが見つかります。(他のところを選択していると、見つからないことも。)
目的のソフトが見つかったら、
「このソースを利用する」をクリックします。すると、Ubuntuのパスワードの入力を求められます。
Synapticとの一番の違いは、このパスワード入力のタイミングが後になることでしょう。また、最初に入れたいソフトをいくつもまとめて指定する、ということができません。
ただし、ソフトのダウンロード、インストールをおこなっている最中に他のソフトを検索し、同様の手順でインストールをすることもできます。
まとめ
Ubuntuのソフトのインストールは、Windowsなど足元にも及ばないくらい簡単でした。
ソフトが無料である、ということが、この簡便さの土台となっているのでしょう。
しかし、そのソフトを探し出すのにブラウザを開くこともなく、検索ノイズに悩まされることもなく行えるのは、とても衝撃的な体験でした。まさにカルチャーショック。
デスクトップ上で検索からインストールまで一貫して行えるのは、「インターネットからソフトをダウンロードしてインストールしている」というより、「最初からあるソフトを、使えるようにする」というだけの行為のように思えました。
もう、使っているだけで楽しくなる。こんなOSは他にはないでしょう。
Ubuntu、面白いです。