私が「カッコイイ」とされる一枚絵サイトを嫌いな(おおよそ)たった一つの理由

フラットデザインだか、ミニマルだか分かりませんが、スマホのアプリを紹介するサイトとかでよく使われる一枚絵のウェブデザイン。大雑把に言うと下の絵のような。

でっかい写真があって、何かクリックさせるボタンが一つだけとか。これが縦に長くなって同じボタンが繰り返し出てきたり、もうちょっと情報量が増えたりするけど、ざっくりというと一枚の写真とごくわずかな説明へのリンクだけで構成されているような。
こういうのを「カッコイイ」「おしゃれ」なんていわれてますが、これは写真がいいだけですから。
これ、20年位前のブラウザ使ったインターネット黎明期に流行った、「ようこそ、何とかのホームページへ。Enter」(Enterがリンクになっていてそこでようやくコンテンツを見れる)

というサイトと同じなんですよね。なつかしいなぁ。
で、こういうのは「リンク先がどうなっているのか分からなくて訪問してきた人がこわがる、良くないデザインだからやめろ」ってことで絶滅しましたから。
その、20年前のデザインをありがたがるのはちょっと恥ずかしくないかと。


なにより、こういう一枚絵のサイトって、ろくな情報を載せてないってのが多いんですよ。あるかもしれないけど、どこからその情報にたどり着けるか全く分からない。どこクリックしても商品のPRばかりで仕様とか詳しい情報が見つからないとか。
イメージだけ伝えたいって場面では使えるんですけどね。
一枚絵のサイトの多くは、「そのサイトを使わない人がカッコイイと思う」だけで、実際に情報が欲しくてアクセスすると、ほとんど場合失望します。
なので、流行っているのは今だけで、いずれ嫌われるだろうと思います。


本当にクールなデザインって言うのは、大きな写真のインパクトを維持したまま、分かりやすさ、扱いやすさをどう提供できるかにかかっていると思います。


大きい絵の下に3〜4カラムの情報を載せる水戸黄門型デザインも出ていますけど、まあ、一枚絵ベースで使い勝手を良くしようとこういう方向になるだろうなと思います。ただ、現在の水戸黄門型デザインは、一枚絵デザインの悪いところを継承しているところも多く、もっと改善の余地があるわけで。
改善した先にあるのは、結局はこの20年くらい定番とされてきたヘッダー、メニュー、コンテンツ、フッターの組合せかその亜種に落ち着くわけです。