USB充電ポート付き電源タップに問題が発生したので分解してみた。

※最初に結論言っときますと、実は大した問題じゃなかったんです。

電源タップが焦げた?なんか茶色い。

事の起こりは約半年前。バッファローのUSB充電ポート付きの電源タップを購入して数ヶ月経ったところで、なにやらあちこち茶色く変色しているではないですか。

からして、「焦げた?」という感じなんですが、使用中、特に過熱していたわけでもなく原因不明。拭いても落ちません。

とはいえ、たまにしか使わないという状況と、何か問題があるとしたらUSBポートに電力を流す交直変換回路あたりだろう、と考え、USBポートの使用を控える程度で、交流100Vのタップは使っていたのです。


ところが、その交流100Vのうちの一つが使用不能に。電源タップばらしたりした経験のある人なら分かると思いますけど、ここが焼ききれるようなことは、通常考えられません。というか、そんな事になってたらなんでプラスチック製の外側が燃えてないんだと。


ワケが分からないので分解してみることにしました。

メーカーさんごめんなさい。分解します。


何でごめんなさいなのかというと、この電源タップのネジアタマの形です。プラスドライバーでもマイナスドライバーでも、六角レンチでもない、滅多にお目にかからない三角形のレンチ穴。
もう、全力で「開けるなよ、絶対開けるなよ。」と主張しております。


そりゃまあ、そうでしょう。直流5VのUSB充電ポートがあるということは、中には交流を直流に変換する電気回路があるわけでして、そこにはおそらく、キャパシタも入っているはずなんですよ。キャパシタ、こわいですよねー。電気溜まっているんで、電源抜いていても触ると感電しますから。


そういうヤバイもんが入っているのですから、一般人には開けられないようなネジを使うのは、一般の人が不用意に開けて感電したりしないようにというメーカーさんの愛がそこにあるわけですよ、愛が。こういう真摯なもの作りをするメーカーさん、好きですよ。

でもバラす。

メーカーさんの想いは分かるのですが、こちらにはなんかイヤ〜な色を吹いて使えなくなったタップがあるわけです。

もう、何も考えずに捨ててしまうのが一番なんですが、何でこうなったのかを確かめずにはいられません。
ねじ、強引に外しました。
パカリ。


なんか、見た目正常です。交直回路も、焼けたりしてません。コンデンサーも、膨れたりしてません。コンセント部分もいたって普通です。
コンセント部分を外して見たら、ん?


なんか、外部の焦げた感じと同じ色の液体が。


察しのいい人はもうあたりがついていると思いますが、これ多分、ハンダのヤニですよ。ハンダ付けしてると、こんな液体が浮いてくることありますもんね。


つまり、ヤニ入りハンダで組み立てられ、私の手元で使われているうちに、電源の熱で、ヤニが浮いてきて、蒸発して、あちこちをコゲ色に染め上げたと。


おそらく、コンセントの一つが使えなくなったのは、このヤニが端子表面を覆ってしまい、絶縁してしまったせいでしょう。

というわけで、ふき取りました。

紙を細く破って折り曲げて厚さを作り
ちぎったティッシュペーパーでカバー
ふきふき。
無事使えるようになりました。

分解作業を振り返って

本来開けちゃいけない代物でしたが、中を確認して原因をおおむね突き止めたとことと、回路が壊れたり燃えたりしていない事を確認したので、とりあえず安心してまた使えるようになりました。

ヤニの問題は、おおむね中国の工場での品質管理の問題じゃないのかなぁと。
安く作るには海外での生産は避けられないことではあります。ただ、中国はこういう地味な部分で技術力がまだまだ乏しいのだなあと実感しました。