携帯電話の充電器

充電器は流せる電流の容量に注意して選ぶべし。

機種は2012年5月に出たauのHTC-J。これに限らず、最近のauスマートフォンは、大容量のバッテリーの充電時間を早くするため、充電器の出力電流が1Aの物がほとんどです。共通充電器だと、型式は03になります。


で、容量が少ない充電器で充電すると、HTC-Jは電源管理がおかしくなります。私が純正品旧式の02タイプの充電器で充電していたときは、満充電まで行った後、コードが刺さっているにもかかわらず放電を開始する、あるいは一度充電すると、その後充電できなくなる、などの問題が発生しました。
これ、ある意味純正品で充電していたからこの程度で済んだようなものです。
非純正品の中には、要求されるまま電流を流そうとして過熱したり爆発したりする例が散見されます。充電器選びは、この点が一番難しい。


基本的には、充電器を選ぶ時、流せる電流量が1Aを満足しているかどうかを見ます。100均ショップなどで売られているものはことごとく500mA(0.5A)なのでアウト。電気店パソコンショップなどでもかなり500mAの物が多く、1A流せるのはそれなりの値段がしたりします。私はバッファローのUSB充電ポートが2つ付いたテーブルタップを持っていますが、2つ合わせて1Aまでです。厄介なことに、国内メーカーであっても過電流には弱いものもあるようです。例:http://gmainasu.jugem.cc/?eid=845

最良の選択は純正品。

日本電池工業会では、充電器は純正品を推奨しています。その理由は、純正品なら充電器側にも過充電防止機能があり、バッテリーパック側の過充電防止機能と合わせて、安全性が2重に保たれるからだそうです。
http://www.baj.or.jp/news/phonesafety/01.html


あと、値段。純正品は何でも高いという印象がありますが、充電器に関しては話が別。純正の充電器(auの共通03型)の値段は1,000円前後で、非純正品と比較しても安いです。非純正品で1A流せるタイプで1,000円で買えるのはわずかです。それに安全装置も確実に入っている安心感を足すと、純正品以外の選択肢はないように思います。
アフィリエイトリンクを張っときながらこういう事言うのも何ですが、auショップでポイント使って買えば出費は1000円未満です。ちなみにショップでは945円でした。


純正品だと車のシガーソケットからの充電が…という人には、こちらがお勧め。

セルスター(CELLSTAR) パワーインバーターミニ(DC12V専用) HG-150/12V

セルスター(CELLSTAR) パワーインバーターミニ(DC12V専用) HG-150/12V

車のシガーライターソケットの直流12Vを、交流100Vの家庭用電源電圧に変換してくれるインバーターです。使えるのは150Wまでで、携帯やノートパソコンをつなぐ程度なら問題なく使えます。(スマホは5W、タブレットは10W、MacBookProは60〜80Wくらい)災害発生時の非常用電源としても重宝しそうです。
もう少し容量の大きなインバーターもあり、中には1000W出せますというのもありますが、それは非常識です。どのくらい非常識かというと、1000Wを引っ張り出すにはシガーソケットに83Aもの膨大な電流を流すことになります。家の壁のコンセントでも最大15Aだというのに、83Aも流すと車が燃えます。
150Wでも、シガーソケットには12.5A。車の配線の細さを考えると、この電流でも心配になります。

外部バッテリーをどう考えるか。

携帯電話用の充電器の中には、大容量のリチウムイオン電池を内蔵して、緊急時にはコンセントいらずで充電できるものもあります。

cheero Power Plus 10000mAh 大容量モバイルバッテリー

cheero Power Plus 10000mAh 大容量モバイルバッテリー

個人的には以下の考えからこれらをあまり買おうとは考えていません。

  • 非純正の充電器同様、安全性に対する不安がある。
  • 公称の充放電回数は約500回で本体の電池と同じ。本体の電池が先に寿命を迎える為、電池パックへの出費は変わらない。
  • 購入宣言キャンペーンに乗っかって買ったので、予備の本体用バッテリーを持っているので非常時には本体のバッテリー交換で対応できる。
  • 他の家電品に比べれば使用電力量が少ないとはいえ、家庭用電源→バッテリー→本体バッテリー という流れはエネルギー効率的にかなり悪い。バッテリーの充放電効率を80%とすると、バッテリー→本体バッテリーの効率は64%。4割以上の電気を捨てることになる。


特に2番目と3番目の理由は大きいです。電池パック1つに対し、AC電源と大容量バッテリーを駆使して充電しても、電池パックの寿命が延びるわけではなく、ある時点で2パック目の購入が必要になります。(パターンA)
最初に2パック目を購入して、頻繁に交換して充放電を行う場合(パターンB)も、寿命が尽きるのはパターンAの2パック目の寿命が尽きるのと同じ時期になります。

だったら、別に大容量バッテリーを他に買って充電するよりも、本体電池パックを複数用意して電池が切れたら面倒でも本体バッテリーを交換するほうが、大容量バッテリーを買わなくて済む分、低コストじゃない?
ということ。もっとも、出先でバッテリーを交換したら、あとでまた本体のバッテリーを入れ替えて全て満充電にしなければならないという面倒はあるので、ヘビーユースで電池の消費が早い人の場合は、高コストでも外付けの大容量バッテリーの方が便利と言えるでしょう。