動画撮影用ステレオマイクロフォンの検討

内蔵マイクの限界

ビデオカメラでも、一眼レフカメラでも、屋外で風のある日に撮影すると風の音が「ボフボフ」と入り、必要な音が取れないという事態に遭遇します。
また、カメラの動作音も拾ってしまう難点もあります。
これらを解決するためには、外付けのマイクが必要です。
ビデオカメラ・一眼レフカメラのほとんどに、ステレオミニプラグのMIC端子が付いており、ここにウインドスクリーン(マイクの音を拾うところに付いている丸いスポンジやモコモコした毛皮みたいなカバーのこと)の付いたマイクを取り付けることで風のノイズは大幅に低減されます。
コンパクトデジカメには付いていないこともあるのでこの点は確認が必要です。
今回、カメラに取り付ける事のできる小さめで安価なステレオマイクを検討しました。

比較3機種

audio-technica ステレオマイクロホン AT9941

Amazonなどのレビューでも比較的評価が高いマイクです。取扱説明書(pdf)へのリンク
特徴は、

  • ウインドスクリーンがプロっぽいモフモフ。ただ、毛が抜けやすいというレビューもあります。
  • 卓上に置く事もできる。
  • プラグインパワーと、内蔵電源を切り変える事ができ、使える機器の幅が広い。
  • サイズが大きめなので、レンズより前に飛び出して画面に入り込まないか検討する必要があります。

このマイクのウインドスクリーンの効果を検証した動画を見つけたのでリンクします。2分20秒の辺りから検証しています。

次に内蔵マイクとの音の違いのテスト動画。外付けマイクの場合、静かな環境では「サー」というノイズが乗ることが分かると思います。

SONY エレクトレットコンデンサーマイクロホン ECM-MSD1

こちらは、AT9941とほぼ同じ価格のSONY製品です。
取扱説明書(PDF)へのリンク

  • ウインドスクリーンはスポンジタイプ。付けると外れにくいようになっているみたいです。
  • 周波数特性や感度は非公開(?)
  • 音を拾う範囲を前方90度、120度と切り替えができ、カメラ周辺の雑音を拾いにくい。

内蔵マイク、AT9941と比較した動画を見つけましたので貼り付けます。

「サー」というノイズの乗りはAT9941と同等のようです。これはカメラ内でマイクの信号を高感度で受信するようにしてしまうためにノイズが入りやすくなっているという情報もあります。

Nikon ステレオマイクロフォン ME1

Nikon純正の外付けマイクです。

  • ウインドスクリーンはスポンジタイプ.
  • 電池は内蔵しておらず、プラグインパワー専用です。(家庭用ビデオカメラでは使えない可能性もある)
  • 価格は上2種類よりも高め。

直接比較ではないので明言はできませんが、以下の動画のうち2つ目の動画を見ると、比較的静かな室内環境でもノイズがあまり乗っていないのが分かります。また、オートフォーカスのモーターが動く音もかなり低減されていることが分かります。

(2分40秒くらいからテスト)

他のテスト動画でも、ME1は「サー」というノイズが目立ちません。理由は分かりませんが、Nikon純正品なので、このマイクの特性に合わせ、カメラ側でノイズをカットしているものと思われます。実際、CanonのカメラにME1を取り付けた次のテスト動画で、40〜50秒と、1分18秒〜1分25秒を比較すると、かすかに「サー」という音が入っているのが分かります。

マイクを付けるのならこんなアクセサリもほしい。

カメラ用マイクはホットシューに取り付けるため、フラッシュなど他の機器を取り付ける事ができなくなります。動画撮影から静止画撮影まですばやく切り替えたい場合、ホットシューを増設すると便利です。

個人的なお勧め

私が使っているのがこれです。フラッシュを付ければ、斜め上から光を当てることができ、影をより自然にすることができます。動画撮影時に両手で保持できるため、安定した撮影もできそうです。
これにマイクを付けた場合、音を拾うポイントは少しずれますが、マイクがカメラから離れるためカメラの動作音をさらに避ける事ができる利点もあります。
なお、ストラップベルトの長さは調節できないので、飾りか気休め程度のものと思ってください。

ストレートタイプもある。

  

ライト付きのもあるのね。

 
紹介する商品を浅っていたらこんな便利そうなものが。ビデオ撮影時の補助光としてこういうライトもいいなぁ、とか思ってしまいます…。