概要
- お名前.comのドメイン管理と、レンタルサーバーは全く別のサービス。
- お名前.comのレンタルサーバーを使っている場合、ネームサーバーはレンタルサーバー側のものを使用している。(そのためドメイン管理側の設定画面でAレコードなどを変更しても反映されない)
- お名前.comのレンタルサーバーを借りている状態で、FAQの指示に従ってDNSサーバー側の設定を変えるとメールが届かなくなるなどの問題が発生する。
(レンタルサーバーの管理画面にあるDNS設定で変更するのが正しいやり方)
本文
クライアントの状態
- ドメインはお名前.comで取得・管理。
- サイトはお名前.comのレンタルサーバー(SVサーバー)を使用。
- メールはSVサーバーに付随するメールを使用。
- ドメイン管理画面におけるネームサーバーはdns01.gmoserver.jpなど
やりたいこと
クライアントはサイトリニューアルを外部の制作会社に依頼。これに伴いウェブサーバーは外部のサーバーに移転。メールはそのまま使用したい。
作業手順
【重要】お名前.comのドメイン管理の管理画面のDNS設定は使わない。
SVサーバーのサーバーのコントロールパネルの中にあるDNS設定を使って、Aレコードを変更する。(これはRSサーバーでも同じ)
NSサーバーはSVサーバー下にあるため、MXレコードなどの変更は不要。
何にハマったか
- ドメインの管理画面にあるDNS設定でAレコードを設定したら、何も変わらない。
-
FAQを読み漁って、Aレコードの変更にはネームサーバーをdns01.gmoserver.jpなどから01.dnsv.jpなどに変更せよ、との記述を見つける。
https://help.onamae.com/answer/14353 - ネームサーバーを変更。このときメールが届かなくなる可能性を考慮し、MXサーバーも指定。(なお、SVサーバーのMXサーバー情報はwhois検索から得た)
- MXサーバーを指定したにもかかわらず、メールの送受信不能になった。
- 急いで元の状態に戻すと、メールは受信可能になった。
SVサーバーに付随するメールを使っている場合は、メールの送達はNSレコードがSVサーバーのもの(dns01~など)でない限り機能しないと思われる。
なお、SVサーバーではなく、お名前メールだけの契約だとどうなのか分からない。
なお、上記はSVサーバーの事例であったが、新しいRSサーバーの方でも同様。
この辺の注意書きはお名前.comのFAQには書かれていないため注意が必要。
感想
お名前.comの実態として、ドメインの管理と、レンタルサーバーはまったく別個のものだが、営業的には同一サービスのように見せかけている。
FAQを見てもその辺は非常に読み取りにくい。(経験豊富な人なら察することができるのだろうが、はっきり言って説明不足である)
お名前.comの管理画面は、設定画面をたどっていると突然グローバルナビのメニューが全く別のものになるなど、最悪の見本を言える。その原因の一つは、全く別のサービスを無理やり内部リンクでつないでいることにもある。(それでもやりようはあるのだが、おそらくお名前.comにはまともなディレクター・デザイナーがいないのだろう)
ムームードメインも微妙にロリポップなどと密結合なところがあり、それが分かりにくさにつながっている。所詮GMOグループ、と言えばそれまでだが、実に面倒くさい。